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白鳩保育園の実際

薄着&裸足で生活

まず、薄着を基本に、自分の力で体温調節ができることを目指します。暑ければ汗をかき、寒ければ体を動かして体温を上げる。日々の生活のなかで自然の摂理を宿した体を育むことが、日々の生活と体力づくりのベースです。
また、園では裸足で生活します。足の裏から伝わる土や床の感覚を敏感に感じながら歩いたり走ったりすることで、運動機能を高めていきます。園庭など屋外では裸足に靴をはいて元気に活動します。裸足保育に対応して、園舎の床はすべて無垢の材木を使用し、ニスなどは塗っていません。

体力づくり

子どもの発達に応じた目標を立てて体力づくりに取り組み、「できた!」という自信やお互いに励まし合う気持ちも育みます。
ハイハイができるようになったら、一人歩きに必要な筋力をつけるため、保育士が積極的に働きかけます。階段をハイハイで上ったり降りたりするのもとても大切な運動です。腕や足の力、背筋の力もつけて、しっかり歩くための準備を重ねていきます。0・1歳児はハイハイから一人歩きまでがスムーズに行えるよう、保育士が絶えず言葉がけをして手を添えて働きかけています。
そして、2歳児以上になると、具体的な目標を立てて、体力づくりを行います。例えば2歳児では、協応動作の獲得です。手と足の働きを統合して、運動能力の基礎をつくります。
3歳以上になると、いよいよ運動能力の向上がテーマになります。頑張ってできるようになることが、子どもに自信を生み、さらに「もっと」という向上心を芽生えさせます。また、助け合ったり、お互いに励まし合ったりする気持ちも育みます。
目標を立ててしっかり取り組む。この日々の体力づくりの成果を披露するのが、秋の<運動会>です。

子どもの年齢ごとの運動目標

2歳児(うぐいすぐみ)

 三輪車
 ■手でハンドルを操りながら、
  足でペダルを漕いで前に進む協応動作

3歳児(ひばりぐみ)

 登り棒+まりつき(冬)
 ■手と足の力をつける

4歳児(つばめぐみ)

 鉄棒(さか上がり)+縄跳び(冬)
 ■運動能力の土台をつくる

5歳児(はとぐみ)

 跳び箱+うんてい
 ■運動能力をさらに高めていく

3歳児は登り棒で腕、足腰、足首の力をつけ、それらを連動させていく。4歳児は鉄棒の逆上がり。腹筋の力、蹴上る力、鉄棒に体を引きつける力をつけて協応させる。5歳児の跳び箱になると、走って→手をついて→踏み切って→開脚して跳んで→着地するまで、複雑な運動をコントロールする。

散歩は日課

日々の生活で体力づくりを育む取り組みとして、朝の散歩を日課にしています。この日課は1歳から。季節の移り変わりなど小さな自然を発見したり、手をつないでおしゃべりをしたり、「あとちょっとよ」と励ましたりして、景色の異なるコースから散歩に出かけます。

そして5月にはお弁当を持って遠足。4・5歳児は岡南飛行場までの往復約8キロ。1・2歳児も住吉神社まで約4キロを歩きます。白鳩保育園の遠足は文字通り、『遠くに歩いて出かける』行事なのです。

白鳩リズム

保育士が弾くピアノに合わせて、子どもたちは走ったり止まったり、跳んだりはねたり、転んだり、這ったり、体を反らしたり。骨や筋肉を強め、関節や筋(スジ)を伸ばして柔軟にし、神経の伝達機能などの発達を促していきます。自分の体の動きで亀やあひる、とんぼ、機関車など具象のものの動きを表現するのも、リズムならではです。
指先や足の爪先までに神経を行き届かせて表現し、目線をどこに持っていくかなどを考える力や、しなやかさ、敏捷さやテンポを的確につかんで動く力を身につけていきます。さらにピアノの音をしっかり聞き、友だちとも気持ちを合わせて思い思いに表現。リズミカルに躍動する体には、開放的でしなやかな心が宿ります。
そして、発達に合わせて設定した目標をやりきることで、子どもは達成感を味わい自信を実感します。発達を体と心の連動でとらえ心の育ちも促すのが、白鳩のリズムです。

手づくり給食

岡山県内産を中心に国産を使用して(地産地消)、いろいろな野菜を豊かに摂ること。魚の献立は2週間で4回〜6回を目安に、鮭、鯛、鯵、秋刀魚、鰆など1年間で使う魚は10種類以上になります。味付けのもとになる出汁は、化学調味料に頼らず、鰹節と昆布で丁寧にとります。調理方法は薄味を基本に、醤油や味醂などの調味料を除いてすべて材料から手づくりで、調理済み冷凍食品は一切使いません。
おやつも園で手づくりして、夕食までのつなぎとなる内容を心がけています。おやきや七草がゆなど、日本の食文化を感じさせる献立もあります。

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集団づくり

集団の一員であることで自分以外の人と交わります。約束をします。決まりごとやルールを理解し守ります。我慢したり譲り合ったりして、自己抑制力を育てます。断念の芽を育てることも大切です。助けてもらうこともあります。「ありがとう」から「お互い様」の気持ちを育てます。
集団での役割を担うことで、責任感や自信を育て、仲間として受容する思いやりや優しさを養います。友だちと一緒に活動することで一人では味わえない楽しさや達成感を共感し、仲間とともに生きる力を培っていきます。
これらを意図した白鳩の集団づくりの総仕上げになるのが、5歳児が挑む二泊三日の<お泊まり保育>です。

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たてわり保育

毎月1回、5歳児が1歳児の、4歳児が2歳児のお世話をする関係をつくります。昼食も一緒にします。上の子が下の子の昼食の準備を手伝うことで、異年齢の関係を経験します。
また、7月後半から8月後半の1カ月間、このお世話関係を基礎に異年齢クラスに編成した<たてわり保育>を行います。
お世話をする子どもは、自律心や自分とは違う存在に接する気持ち、心構えを学びます。お世話をしてもらった子どもは、自分のことは自分でする気持ちが芽生え、大きくなったら今度はお世話をしようという意欲が生まれてきます。このようにして、気持ちが通じ合う人間関係を育んでいます。

誕生会

この世に生を受けた誕生日をとても大切に考えています。
まず、保護者に我が子に寄せる思いを誕生表(誕生日しらべ)に記入してもらいます。そして、その子の誕生日当日に、園児も職員も全員が集まって<誕生会>を行います。
名前の由来や頑張ってできるようになったことなどが、全員の前で披露されます。歌で祝い、しっかりとご飯が食べれるようにと、年齢に応じて箸かフォークをプレゼント。さらに、前日に採った手形・足型と担任からの贈る言葉を綴じた冊子、玄関に貼った誕生会を告知する手作りポスターが贈られます。